オリザ(OLIZA)とは
オリザ(OLIZA)は統合失調症と双極性障害の治療薬である「ジプレキサ」のジェネリック薬です。日本では先発薬のジプレキサとジェネリック薬のオランザピンという名前でよく知られているお薬です。双極性障害の躁症状とうつ症状の両方に作用がある珍しいお薬で非常に人気があります。
ジェネリック薬で先発薬に比べて安いのはもちろんですが、1箱100錠なので1回にまとめて購入できるのも魅力的です。保険証が使えない時やどうしても診察を受けられないけれどお薬が必要な時は、通販で購入できるオリザは非常に心強いですね。
従来の統合失調症のお薬は、定型抗精神病薬といって主にドーパミン受容体に作用するもので統合失調症の陽性症状には効果がみられましたが陰性症状には効果が期待できませんでした。オリザのような非定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬)はドーパミンとセロトニンの両方に作用するのが特徴で、陰性症状にも効果があることが特徴になっています。
非定型抗精神病薬はいくつか種類がありますが、オリザは陰性症状の治療には優れた効果が期待できますが、陽性症状ではあまり効果が期待できないとされています。
また非定型抗精神病薬や双極性障害にも適応がありますが、オリザは双極性障害の躁症状とうつ症状の両方に効果があるという特徴があります。それによって双極性障害の治療時に問題になる「躁転」「うつ転」が起こりにくいとされ、双極性障害の治療に広く使われるようになりました。
副作用の特徴としては第二世代抗精神病薬の中でも特に血糖値とコレステロール値が上がりやすいとされています。糖尿病の患者に使用するのは禁忌となっています。また健康な方でも長期服用する際は1回の服用量をできるだけ少なくして血液検査を定期的に受けたほうがいいでしょう。
製品名:オリザ(OLIZA) 2.5mg / 5mg / 10mg / 20mg
会社名:Intas Pharmaceuticals Ltd.
オリザ(OLIZA)の成分
有効成分の名前はオランザピン(Olanzapine)です。リリー社が開発した成分です。アメリカで承認された第二世代抗精神病薬の成分としては2番目になります。
日本では2000年に統合失調症の治療薬として承認され、2010年に双極性障害の躁症状の治療の適応を取得。2012年に双極性障害のうつ症状の治療の適応も取得したことによって、双極性障害の治療薬として日本ではじめて躁症状とうつ症状の両方の治療に効果が認められたお薬になりました。
オランザピンはセロトニン2(5-HT2)受容体とドパミン2(D2)受容体の両方を遮断する作用があるので、セロトニン・ドーパミン拮抗薬=SDA(Serotonin・Dopamine・Antagonist)や5-HT2/D2拮抗薬と呼ばれています。
統合失調症という病気自体の解明ができていないので、オランザピンの統合失調症に対する作用機序ははっきりわかっているとはいえません。
今のところドパミン2受容体を遮断すると統合失調症の陽性症状が収まり、セロトニン2受容体を遮断すると統合失調症の陰性症状が収まると考えられています。
オランザピンの特徴は、ドパミン受容体よりもセロトニン受容体の拮抗作用が強く、統合失調症に対しては陰性症状に特によい効果が期待できるものの陽性症状にはあまり効果が期待できないとされています。
双極性障害については躁症状とうつ症状の両方に効果があります。双極性障害の治療はうつ症状の治療薬で躁症状がでてしまったり逆に躁症状の治療薬でうつ症状が出てしまうという難しさがあります。オランザピンは躁症状とうつ症状の両方に効果があるため「躁転」と「うつ転」のリスクが少ないことがわかっており双極性障害の治療薬として使用されることが非常に多くなっています。
また2017年には吐き気止めとしても承認されています。
マイナス面の特徴としては血糖値が上がりやすく糖尿病患者が使用して死亡したり、新たに糖尿病などの病気を発症するといった副作用です。アメリカでは副作用についての表示やデータの開示などに不備があったとして訴訟に発展し、リリー社は今までに1000億円を超えるお金を和解金などとして支払っています。現在アメリカでも日本でも糖尿病の患者は服用できません。また糖尿病の因子のある方は服用中の検査を行なうなど慎重に使用する必要があります。
オリザ(OLIZA)の作用
日本での適応は、統合失調症、双極性障害における躁症状及びうつ症状、抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状になります。
海外では、統合失調症の急性症状の治療、維持治療、双極性障害に関連する躁症状と混合エピソードの急性治療などがあります。またリチウム、バルプロ酸ナトリウムを併用した双極性障害の治療、フルオキセチンを併用したうつ症状の治療なども承認されています。
オリザ(OLIZA)の服用量
統合失調症
通常、成人の場合は初期用量を1回5~10mgで1日1回服用します。維持用量は1日1回10mg、1日最大20mgまで増量できます。
双極性障害
うつ症状の場合、1回10mgで1日1回服用します。維持用量は1日1回10mg、1日最大20mgまで増量できます。
躁症状の場合、初期用量を1日1回5mgで開始して、その後1日1回10mgに増量します。1日最大20mgまで増量できます。
※特別な指示がない場合は就寝前に服用します。
症状や副作用などによって服用量は異なります。医師と相談しながら服用方法、服用量を調節してください。
オリザ(OLIZA)の血中濃度
最大血中濃度 5時間後
血中濃度半減期 28.5時間後
有効成分のオランザピンは代謝されるまでに時間がかかるため、服用回数は1日1回になっています。基本的に毎日1回就寝前に服用するので、1日何度も飲むお薬に比べて飲み忘れがあまりないと思いますが、1回くらい飲み忘れてしまっても急に具合が悪くなる事はありません。忘れてしまったら一気に1回分を飲みましょう。
オリザ(OLIZA)の作用時間
このお薬は毎日定期的に服用することが大事です。またお薬をやめる場合は症状の再発を防ぐために徐々に服用量を減らしながら長期的に様子をみます。自分の判断で服用をやめたりせずに医師と相談しながら服用しましょう。
また、双極性障害における躁状態の急性治療には頓服薬として使用する場合があります。用法・用量は医師の指示に従ってください。
オリザ(OLIZA)の副作用
通常の副作用
眠気、めまい、便秘、たちくらみ、口の渇き、生理不順、乳汁分泌、錐体外路症状、吐き気、食欲異常、体重増加など
この他にも副作用はありますので、異常を感じた場合は医師や薬剤師に相談しましょう。
とくにめまいが起きやすいので運転や高所での作業などは十分に気をつけてください。
他の第二世代抗精神病薬と比べて、血糖値が高くなりやすいので糖尿病の方や糖尿病の因子を持っている方は特に注意が必要です。血糖値のチェックだけでなく、糖尿病性昏睡や糖尿病性ケトアシドーシスなどを防ぐためにも、喉の渇き・トイレの回数・体調の変化など血糖値が原因の副作用にも気をつけましょう。
また食欲異常によって体重が増加しやすくなるというデータもあります。体重が増える場合は食生活を見直してください。
長期の服用では遅発性ジスキネジアに注意が必要です。
服用量が増えると錐体外路系副作用が多くなります。手の震えやそわそわ感などの症状には気をつけましょう。
オリザ(OLIZA)の注意点
・配合されている成分にアレルギーがある方は服用できません。
・妊娠中、妊娠の可能性がある方は服用できません。
・糖尿病の方も服用できません。糖尿病の発症リスクがある方は特に注意が必要です。
・アドレナリンとは併用できません。
またほかの安定剤、抗コリン作用のあるお薬、パーキンソン病のお薬、降圧剤、フルボキサミン、シプロフロキサシン、カルバマゼピン、オメプラゾール、リファンピシン、アルコールなどは注意が必要です。
上記のほかにも服用に注意すべきお薬がありますので、服用中のお薬がある場合は事前に医師に伝えてください。
・QT延長や心筋梗塞など、心臓に疾患がある方は使用できない場合があります。服用前に医師の診察を受けてください。
・前立腺肥大などで排尿障害がある方、肝臓病、腎臓病、心臓疾患、低血圧、不整脈、緑内障、てんかん、認知症、高齢の方など、服用に注意が必要な場合があります。
・眠気や倦怠感を感じやすいお薬です。服用中は機械の操作や運転、高所での作業は避けてください。
・服用をはじめると、不安になったり、症状が悪化したり、副作用で気分が悪くなったりということがあります。医師やご家族などの、周囲の方と相談しながら服用しましょう。
効果が出るまで2週間以上かかる場合があります。
・自己判断でお薬の増量・服用中止などせずに医師にご相談ください。とくに統合失調症の治療の場合は、症状が改善してからも服用量を減らしながら経過を観察することが重要です。医師の指示通りに服用しましょう。
オリザ(OLIZA)の国内製品
ジプレキサ錠 | リリー |
オランザピン錠「DSEP」 | 第一三共 |
オランザピン錠「EE」 | エルメッド |
オランザピン錠「JG」 | 日本ジェネリック |
オランザピン錠「KN」 | 小林化工 |
オランザピン錠「YD」 | 陽進堂 |
オランザピン錠「アメル」 | 共和 |
オランザピン錠「オーハラ」 | 大原 |
オランザピン錠「杏林」 | 杏林 |
オランザピン錠「サワイ」 | 沢井 |
オランザピン錠「三和」 | 三和化学 |
オランザピン錠「テバ」 | 武田 |
オランザピン錠「トーワ」 | 東和 |
オランザピン錠「日医工」 | 日医工 |
オランザピン錠「日新」 | 日新 |
オランザピン錠「ニプロ」 | ニプロ |
オランザピン錠「ファイザー」 | ダイト |
オランザピン錠「明治」 | 明治 |
オランザピン錠「ヨシトミ」 | 田辺(販) |
オリザ(OLIZA)2.5mgの通販
オリザ(OLIZA)5mgの通販
オリザ(OLIZA)10mgの通販
オリザ(OLIZA)20mgの通販
こちらの商品は個人輸入によって海外から取り寄せることができます。個人輸入は日本の厚生労働省が認めている制度で禁止されていないお薬を一定量(精神科領域のお薬は1ヶ月分)なら処方箋や保険証などは必要なく、普通に通販と同じように購入できます。ただし海外から取り寄せる場合は、薬の副作用などは自己責任になります。薬の作用、副作用、注意事項などをよく調べた上で個人輸入の申込みをしましょう。