お薬と副作用

wikipediaにはこのように記載してあります。

副作用 (ふくさよう、英: side effect) とは
医薬品の使用に伴って生じた治療目的に沿わない作用全般を指す。狭義には、医薬品の使用に伴って発現した好ましくないできごとのうち当該医薬品との因果関係が否定できないものを指す。この好ましくない作用を厳密に指す場合には、薬物有害反応(英: adverse drug reaction、ADR)の用語が用いられる。

お薬には主作用(main-effect)と副作用(side-effect)があります。
主作用とはその薬の目的である作用のことで、それ以外の作用は副作用ということになります。
ただし人間の体は複雑で一つのお薬でいくつもの作用がある事があり、いろいろな病気に処方されることがあります。
例えばドグマチール。成分名はスルピリドです。メンタルヘルスではうつ病の方には「うつ症状の緩和」のために抗うつ薬として処方され、統合失調症の方には「統合失調症の陽性症状の改善」という目的で抗精神病薬として処方されます。また「胃の粘膜の保護」という作用もあるので胃潰瘍や他の胃が荒れるお薬と一緒に飲む胃薬として処方されます。この場合は同じお薬であっても、処方される目的によって主作用が変わることになります。

副作用はwikipediaにも書いてあるように、お薬に限定すると一般的な副作用という言葉の使い方は体に悪影響のものだけを指すことが多いです。お薬に同封されている添付書をみても副作用の欄には「頭痛、吐き気、下痢、倦怠感、肝臓の機能低下」など悪いことばかり書いてあります。これはお薬を開発する際に行われる治験で実際に発生した副作用や、お薬が承認されて販売された後に使用した患者に発生した副作用などが記載されます。

副作用にはいろいろありますが、大きく4つにわけてみました。
1. 比較的多くの人にみられるもの
2. 体質や持病など何かの条件がそろうと起きてしまうもの
3. 他の服用している薬と反応して起きてしまうもの
4. あまり多くないが症例がいくつかあるもの

1は注意書きに書いてあるものですね。おそらくどのお薬にも沢山の項目が書いてありますが、治療に必要な主作用の効果に対して、許容できる副作用かどうかを考えましょう。例えばうつ症状を抑えたいけど眠くなったら困るという場合はあまり眠くならない抗うつ剤がいいですよね。また消化器にダメージが大きいお薬は胃腸が弱い方は避けたほうがいいでしょう。こういったことは医師が処方する際に服用する状況や体質などを質問してその人にあったお薬を選んでくれるので診察の時にしっかりコミュニケーションをとって自分にあったお薬を選んでもらいましょう。
2と3もお薬の注意書きに書いてあったり、病院で最初に記入する問診票に書く欄があります。持病や薬の飲み合わせなどでひどい副作用が起きることもありますので面倒がらずにしっかり伝えてください。
4については製薬会社や医師でも原因がわからなかったり、何万人に一人くらいしか起こらないような症状だったりするので事前に避けるのは難しいと思います。お薬を服用して調子が悪くなったら病院で診察をうけることをオススメします。

精神科領域の注意すべき副作用

メンタルヘルス系のお薬で特に注意しなければいけない点がいくつかあります。

依存性・離脱症状
お使いの方はよくご存知かと思いますが、抗うつ薬、睡眠薬、安定剤などのメンタルヘルス系は依存性が高いことが問題になります。薬がないと寝られない、薬がないとぼーっとしてしまう、薬がないとそわそわしてどうにもならないなど‥、多かれ少なかれ経験しているとことですよね。
お薬を使って体の機能をサポートすることに慣れてしまうと、薬のサポートがあるのが当たり前という風に体が思い込んでしまうことがあります。その結果「体の本来の機能が働かなくなる」「普通の状態が異常で、薬が効いている時が正常だと認識してしまう」というようなことになるわけです。
製薬会社も厚生労働省もそういう副作用も踏まえて薬の承認や製造をおこなっており、依存性が高いものについては処方を厳しくしたり個人輸入ができなくなったりといろいろ対応しています。

双極性の場合
うつ病の症状が下方向で躁病の症状が上方向とすると、うつ病の薬は精神状態を上向きにする作用があり、躁病の薬は精神状態を下向きにする作用があります。
ただのうつ病でしたらうつ病の薬を使っても問題はありませんが、うつ病ではなくうつ状態と躁状態の両方がある双極性障害の場合はこれが問題になってきます。薬の作用でうつの症状を治すだけでなく、精神状態を一気に躁状態に押し上げられてしまうと、病気が悪化してしまうことがあるからです。
全ての抗うつ剤にそのリスクがあるというわけではありませんが、SSRIやSNRIなどの中には躁病に適さないものがありますので注意しましょう。

腎臓・肝臓の機能障害
私たちの体は、体の外から入ってきた食べ物や薬を消化器官で分解して吸収すると、腎臓か肝臓のどちらかで体に取り込んだり体から排出したりします。
薬の注意書きに「高齢の方、腎機能・肝機能が低下している方」というような記載がよくみられれますが、これは腎臓や肝臓の機能が低下していると、薬の排出がうまくいかなかったり、腎臓や肝臓に負担がかかって病気が悪化してしまう恐れがあるからです。
また薬の成分によっては腎臓や肝臓への負担が大きく、長期的に飲み続けることで腎臓病や肝臓病になってしまうこともあります。
このような注意書きがある場合やもともと腎臓や肝臓が弱い方などは、服用量に気をつけましょう。またメンタルヘルス系のお薬は長期にわたって服用することが多いとおもいます。定期的に血液検査をして大事な体を守りましょう。

服用中のこころの状態
メンタルヘルス系の薬の作用は、脳内物質の量をコントロールしたり、受容体に作用したりして精神状態に変化をもたらします。この変化は飲んですぐに起きるものもありますし、定期的に服用することで何週間もかけて徐々に起きるものもあります。
体にとっては薬によって急にいつもとは違う状態にされてしまうために、バランスが崩れて不安定になってしまうことがあります。また人によっては攻撃的になったり、感情がコントロールできなくなったり、自殺願望がわいたり、統合失調症のような症状がでたりと、今までとは違う精神状態になってしまうということもあります。
このような精神面の変化は薬の種類によって起こる頻度や傾向がありますが、それと同時に個人差も大きいため服用をはじめてみないとわからないのが実際のとろこです。
病院の医師、家族、友人などに服用している薬のことや副作用についてよく説明をしましょう。そしてコミュニケーションをこまめにとって、副作用で状況が悪くなった時にすぐに対処できる状況をつくることが大事です。

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